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株式会社イノカにマリンテックグランプリ2021最優秀賞を受賞したKUAU 上田正人氏(関西大学)がCTOとして参画!

2022/06/20
株式会社イノカにマリンテックグランプリ2021最優秀賞を受賞したKUAU 上田正人氏(関西大学)がCTOとして参画!

マリンテックグランプリ2021最優秀賞を受賞したKUAUの上田正人氏(関西大学 教授)が、2018年に開催された第2回マリンテックグランプリのファイナリストで企業賞を受賞した株式会社イノカのCTO(Chief Technology Officer)に就任しました。

【プレスリリース】環境移送ベンチャーイノカ、取締役CTOに医療材料・再生医療専門家の関西大学教授 上田正人就任

 

上田氏は、ヒトを対象とした再生医療、特に人工材料表面の生体親和性向上や骨形成の促進・抑制に関する基礎研究を専門としています。サンゴとヒトの骨形成メカニズムにおける類似性に着目し、再生医工学の分野で骨再生に用いられているインプラントの素材である酸化チタンがサンゴのポリプを効率よく固着させる新たな基盤材料として活用できる可能性を見出し、その実用化に向けた研究に取り組んでいます。

この研究によりサンゴの種苗生産を効率化し、衰退するサンゴ礁生態系の回復やサンゴの炭酸カルシウム骨格へ二酸化炭素を固定することでカーボンニュートラル社会の実現につながると期待されています。

マリンテックグランプリ2021では「サンゴの高効率増殖技術でCO2固定化を目指す」をテーマにプレゼンテーションを行い、異分野からの挑戦とカーボンニュートラル社会の実現というビジョンが評価され、最優秀賞を受賞しました。

参考:マリンテックグランプリ2021速報:最優秀賞はKUAUが受賞|TECH PLANTER

 

また、株式会社イノカ(本社 : 東京都港区、代表取締役CEO : 高倉葉太)は2018年に創業した東大発のベンチャー企業であり、「人と自然が、100年先も共生できる世界をつくる」という理念を掲げてIoT・AI技術を駆使した環境移送技術(※1)の研究開発および社会実装を推進しています。2018年の第2回マリンテックグランプリに出場後に​​創業した同社は、現在では研究機関と連携して海洋環境の健康診断技術の確立に向けた研究開発や、海を守る仲間を集めるための次世代教育に取り組んでいます。

参考:環境移送の使い方 vol.1 海洋生物に対する影響評価 〜脱炭素の次に日本企業が迫られる生物多様性対応 〜|株式会社イノカ note

 

上田氏の参画により、同社におけるサンゴ礁生態系や生物多様性の保全や回復、さらにはカーボンニュートラル社会の実現によりいっそう貢献するための科学的な知見の蓄積や研究開発・事業開発のさらなる推進が期待されます。

今回のKUAU 上田氏の株式会社イノカへの参画は、TECH PLANTERのアラムナイ同士が、互いのビジョンに共感し、新たな体制を構築して研究開発・技術開発を推進する事例となります。

 

※1:環境移送技術とは、天然海水を使わず、水質(30以上の微量元素の溶存濃度)をはじめ、水 温・水流・照明環境・微生物を含んだ様々な生物の関係性など、多岐に渡るパラメーターのバラ ンスを取りながら、自社で開発したIoTデバイスを用いて、任意の生態系を水槽内に再現するイノ カ独自の技術です。